- 育毛メソセラピーという治療方法はどんなことをするの?
- 治療をすると治るの?
- 副作用や後遺症などデメリットはあるの?
育毛メソセラピーとは、成長因子や治療薬を直接頭皮に注入する方法。
AGA治療クリニック等で行っている方法のひとつです。
呼び名はいくつかあります。
- 毛髪再生メソセラピー
- 発毛メソセラピー
- AGAメソセラピー
などがありますが、基本的には同様の治療法のことを意味します。
男性だけでなく、女性の薄毛や抜け毛にも用いる方法です。
今回の記事では、育毛メソセラピーとは?について以下の目次で解説しています。
メソセラピーとは
育毛メソセラピーの特徴
育毛メソセラピーの効果
育毛メソセラピーの副作用
育毛メソセラピーの費用や治療期間
育毛メソセラピーとHARG療法の違い
育毛メソセラピーは推奨されていない?
AGA治療の選び方注意点
メソセラピーとは
メソセラピー治療とは、1952年フランスの医師であるミシェル・ピストール氏によって考案されました。
主にリウマチや関節炎、スポーツ外傷などの治療方法として用いられていました。
「メソ」とは、「中間」「中央」を意味します。
内服薬や外用薬の治療との中間にあたるような治療方法。
しかし、この治療法単体では効果が期待されていないのです。
育毛メソセラピーの特徴
育毛メソセラピーの特徴は、いくつかあります。
費用
回数
期間
順にご紹介していきます。
費用
この治療方法は、保険適用外となります。
つまり、全額自己負担での治療となります。
回数
費用相場は、1回で30,000円~165,000円(税込み)
1クールというセット回数を軸に案内されています。
この回数が、6回、9回、10回、12回とクリニックによって、基準が大きく異なります。
方法
治療の方法も一つではありません。
施術名 | 注入方法 | 特徴 |
ダーマローラー法 | 極細針がついたローラーを用いる方法 | 注射器を使う施術ほどの痛みではない |
パピューレ法 ナパージュ法 | 注射器を用いる方法 | 若干の痛みを伴う 成分が浸透しやすい |
ノーニードル法 | 電気刺激による方法 炭酸ガスを使用する方法 | 頭を局所的に叩かれたような感触 浸透力は劣る |
フラクショナルレーザー法 | レーザー照射による方法 | いたみはほとんどない 費用が高額になる |
特に注意が必要なのは、クリニックによって、説明が異なるという点。
医師が行う治療であっても、統一された方法ではありません。
育毛メソセラピーの効果
育毛メソセラピーによって期待されている効果は、以下のような特徴があります。
- 内服薬と外用薬の併用による方法であること
- 特定の持病がある場合、服用できない薬も出てくる
- 女性の選択肢が少ない(フィナステリドやデュタステリド服用ができないため)
あくまで、投薬治療と組み合わせて行うのが特徴です。
さらに、効果を実感するには、6ヶ月~1年程度の時間を要するのも特徴です。
育毛メソセラピーの副作用
育毛メソセラピーによって、副作用が起こる可能性はあるのでしょうか?
- 多少の出血を伴う場合があります
- 傷口が化膿することもあります
- 患部がヒリヒリするなどの術後の痛みを伴う場合もあります
- かゆみ、腫れ、熱感等を患部周辺に感じることがあります
- アレルギー反応が起こる可能性があります
- 感染症を起こす可能性もあります
以上のようなデメリットを理解してから、じっくり検討しましょう。
育毛メソセラピーの費用や治療期間
- 治療費が高い。
- 癌などを患っている人は施術を受けることができないこともあります。
- 回数が増える可能性もあります。
つまり、発毛効果を実感するために何回受ければよいのか?
この答えすら、クリニックによって異なる可能性があります。
細胞を活性化させるための治療です。
しかし、反応には個人差があります。
よって、1クールを受けた後に、追加の提案を受ける可能性もあります。
結果的に、自分がいつやめるのかを判断しておくことも大切になります。
育毛メソセラピーとHARG療法の違い
メソセラピーもHARG療法も注入治療であることは変わりません。
違いがあるとすれば、使用する薬剤が異なるということ。
例えば、
- EGF(繊維が細胞増殖因子)
- KGF(ケラチン細胞増殖因子)
- IGF(インスリン様成長因子)
他にも回数、費用などに違いがあります。
育毛メソセラピーは推奨されていない?
育毛メソセラピーは日本皮膚科学会で推奨されている治療とは言いにくいのです。
「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」には下記のように記されています。
CQ13:成長因子導入および細胞移植療法は有用
か?
推奨度:C2
推奨文:成長因子導入および細胞移植療法は行わな
いほうがよい.
解説:毛誘導能をもつ間葉系細胞の直接移植,ある
いはその分泌物を含む培養上清からの生成物などを脱
2776 ● 日皮会誌:127(13),2763-2777,2017(平成 29)
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン作成委員会
毛症の罹患部に注入し発毛促進効果を期待する治療が
試みられようとしている104).なかでも脂肪組織由来幹
細胞の培養上清由来物質,あるいは platelet rich
plasma(PRP)の発毛促進効果について,ランダム化
比較試験,症例集積研究が実施されている105)~107).
しかし,これらの臨床試験の多くは,限られた施設
における,倫理委員会の承認を必要とする先進医療の
段階にあり,安全性なども含め,その有効性は決して
十分に検証されているとはいえない.
以上から成長因子導入・細胞移植療法は今後が期待
される治療法ではあるものの,「再生医療等の安全性の
確保等に関する法律」などの法規に則って施術する必
要のあるものも多く,現時点では広く一般に実施でき
るとは言い難いため,行わない方がよいことにする.
AGA治療の選び方注意点
今回ご紹介をさせていただきましたメソセラピーは単体で受けられる治療ではありません。
なるべく早く効果を実感したい方が薬による治療と組み合わせることで効果を実感しやすい環境を作るための治療方法です。
内服薬では効果が無かった
外用薬では生えてこなかった
こんな人が安易に次から次に組み合わせの治療を探すのでしょうか?
一旦冷静になって、自分の髪や頭皮環境を第三者に確認してもらうのも大切。
発毛サロンや育毛サロンといった民間療法でも「生えた」「増えた」という人はたくさんいらっしゃいます。
この人たちは、なぜ薬をメインとしない方法でも改善できたのか?
この問いに、「AGA以外の可能性があった」ということを知っていただきたいです。
一人で悩まずにまずはお気軽にご相談ください。
引用元